2011年08月19日

Frescobaldiを始める人に

今日は、昨日のテーマの続き。

フレスコバルディは2巻からなる
トッカータ集の中に舞曲も多く作曲されています。

ルネサンス理論のディエーゴ・フラテッリによると
フレスコバルディの舞曲を使って実際に踊る事は
もう殆どなかっただろう、
ということですが、
舞曲音楽からインスピレーションを受けて作曲したものに
間違いは無いので
舞曲のステップやリズムの取り方も
身につけていた方が良いですね。

私も、一時期ダンス教室に通いました。
が・・・
才能が無さ過ぎて断念しました。
トホホ。

              栄華のバロック・ダンス―舞踏譜に舞曲のルーツを求めて栄華のバロック・ダンス―舞踏譜に舞曲のルーツを求めて
(2001/01/01)
浜中 康子

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この本はステップの事が詳しく書かれていて
音楽のリズムとステップが必ずしも一緒ではなかった、
ということもよく分かります。
ご参考までに。

下はステップの図。
P1010266.JPG


それでは、トッカータに入る前に勉強する舞曲をご紹介。

1. 2巻よりGagliarda 
2. 1巻よりBalletto i  corrente e passacagli
3.  2巻よりAria detta Frescobalda

これらをクリアして、それから初めて、
トッカータ2巻のト短調を始めます。
チェント・パルティーテは、
トッカータを何曲もクリアしてから勉強する
難しい曲なのです。



留学時代、
同じクラスに、私と同い年の男の人がいたんですけど、
初めてのフレスコバルディのレッスンに
チェント・パルティーテを持ってきて、
プロポーションが全然分かっていなかったので
ラウラからものすごく怒られていました。


イタリア人にとって、
フレスコバルディはすごく神聖なもののようで、
ルネサンス理論もさることながら
修辞学や装飾法が分かっていない演奏をすると
あからさまに嫌な顔をされるので
私もレッスンの時は、
さすがにナーバスになっていましたね〜〜。

では、今日はこの辺で手(パー)


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posted by 水野 直子 at 23:47| Comment(0) | チェンバロ 教材

2011年06月23日

フレデリック・ノイマン 著

ピアノ演奏において、
特に1700年代古典派音楽を演奏する際に直面する問題の一つに
「装飾音」の弾き方が挙げられると思います。

全ての音が記号ではなく、音符を書いているバッハの音楽も
実は、書かれている音価通りに弾かれると
彼の求めるスタイルに近づけません。

その例として、パルティータの第2番のSimfonia、
第4番のOuvertureは一目瞭然です。

音楽には勢いが必要で、それを全て楽譜上に書く事は不可能です。


また、トリルは上から?いくつ入れるの?
作曲家によって、トリル記号の演奏は異なるの?
などの疑問もある事でしょう。


それらの疑問の全てを解決するためには、
たくさんの研究書と演奏をしなくてはいけませんが、
まず、その第一歩として
今日は、装飾音について書かれている本をご紹介しましょう。

フレデリック・ノイマンの「正しい装飾音奏法」。
音楽之友社から1992年に出版されています。
訳は為本章子先生。


アマゾンでは売り切れていますが、音大の図書館には絶対にありますので
閲覧されてみて下さい。


モーツァルトの前打音、フランス風楽曲の付点の付け方など
興味を引く説明がたくさん掲載されています。


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posted by 水野 直子 at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | チェンバロ 教材

2011年06月08日

チェンバロ 通奏低音 D'Andrieu

「チェンバロ奏者」には
独奏の知識はもちろん、アンサンブルには欠かせない
通奏低音の知識もとても必要になります。

音大ピアノ科の授業でも、早くから通奏低音を教えてくれれば
もっともっと、知識の幅が広がると思うのですが、
悲しいかな、カリキュラムには入っておりません。
大学院になって初めて、選択授業で履修できるものです。
(私の出身校である武蔵野音大の場合)

さて、私のチェンバロクラス初級に通われている方々は
まずはチェンバロに触れてみたい、と思っていらっしゃる方が殆どです。
こちらのクラスは、家にチェンバロがなくても通えます。
実際にレッスンする曲はバッハをはじめとする
ヘンデル、パッヘルベルなど
ピアノでも親しみのあるバロック音楽を演奏します。

その後、もう少しチェンバロの世界に深く触れたい、
アンサンブルもしてみたい、となると
通奏低音の勉強を始める必要があります。

なぜならチェンバロの時代には、
「伴奏譜」として、右手/左手の両手を
親切に書いてくれている楽譜はありません。
「イタリア古典歌曲集」におさめられている曲の殆ど全ての原曲には、
本当は左手しか書かれていません。
当時は両手でハーモニーを作りながら
即興演奏をします。
これに、通奏低音の知識が必要となる訳です。

あまり大きな声では言えませんが
音大受験の課題になるイタリア古典歌曲集の前奏や、
大譜表で書かれた「ピアノ伴奏」は
近年になって、出版社が作曲し、付け足したものなのです。


そこで、今日は通奏低音の訓練に最適な、本をご紹介しましょう。

1718年に出版された
ダンドリュー作、チェンバロの為の通奏低音論です。
D'Andrieu : Principes de l'acompagnement de clavecin

P1010172.JPG
ミンコフ社から出版されていますが
インターネットの無料サイトでは、
早くもダウンロード可、になっています。
生徒さんの中で、興味をお持ちの方はサイトをお教えしましょう。

楽譜を開くと、左手のパートに1音書かれているだけです。
P1010174.JPG

右手の付け方が分からない方用に、
数字も書かれています。
この数字の意味はレッスンでお教えします。

P1010173.JPG

通奏低音は「慣れ」です。
私も勉強を始めた23歳の当時は本当に本当に苦手でした。
ドイツ的、イタリア的、フランス的、17世紀、18世紀、など
国別、時代別によって和音の付け方が変わります。


その中でも、私の得意分野はやっぱりイタリア音楽ですね。
ストロッツィ、ヴィヴェルディ、ガスパリーニあたりは
弾いていて、最高にエキサイトします。

あ、全員ヴェネツィア人だ!



posted by 水野 直子 at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | チェンバロ 教材